情がわくから?


違う。


仲のいい者が殺されるのが辛いから?


これも違う。


ただ、どうせ殺されるなら仲良くする理由がない。


助けを求められても面倒だし、土方さん達にまた怪しまれるかもしれないから。


「立」


「はい?」


「立は、未来に帰りたいと思う?」


そう問うと、立は笑った。


僕が不思議そうな顔をしてると、そんな僕の顔を見てもう一度笑う。


「立?」


「そんなの決まってますよ」


立が膝をつき、僕に向き合い頭を垂れる。


僕の手をとり、その手に口づけた。


「私は隊長のものです。この命尽きるまで、私は隊長について行きます。あの時、隊長が私の命を拾って下さったあの時から。私のリーダーは桜木剣壱様だけですから」


「‥‥‥‥アハハッ」


笑いがこぼれる。


そうだ、何を疑問にしてるんだ。


「そうだな。お前は、僕のものだ」


立の頬に両手を添え、顔をあげさせる。


その顔は少し赤らんでいる。


そうだ、僕は仲間を裏切らない。


そんな失敗は、もうしない。


「立」


「はい‥‥‥」


「お願いがあるんだ。叶えてくれる?」


「もちろんです」




















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