朝餉が終わってから、道場に来た僕と立。
出迎えてくれたのは、輝かしい笑顔をした近藤さんだった。
道場には、幹部が全員集まっている。
「やぁ、君が北凪立花君か?」
「え、は、はい」
「私は新選組局長の近藤勇だ。よろしくな」
「よ、よろしくお願いします」
にこにこと笑う近藤に、少し圧される立。
ポカンと近藤さんを見た後、僕に耳打ちをしてきた。
「た、隊長、本当にあれが局長ですか?」
「あれが、新選組の局長だよ」
信じられない‥‥‥という気持ちが顔に出るほど驚く立。
まぁそうだよね。
僕達のマスターは近藤さんとは真反対の人間だし。
「じゃあ北凪君、さっそく君の腕を見せてもらいたい。相手は平助だ」
近藤さんが後ろにいる藤堂さんを紹介する。
藤堂さんは、近藤さんに負けないくらいの笑顔を立に見せた。
「俺は新選組八番組長の藤堂平助だ!よろしくな、北凪!」
「北凪立花です。よろしくお願いします」
ニッコリと立も営業スマイルを浮かべながら言う。
そんな立を見て、藤堂さんも笑みを深くする。
「お前女なんだろ?手加減してやるから、本気見せてこいよ!」
僕はそれを聞いた瞬間、背筋が凍った。
そして恐る恐る立を見る。
立の顔は、完璧な笑顔。
だけど、ひとかけらも笑っていない‥‥‥
「隊長」
「ん?」
「本気を出してもよろしいのですよね?」
「‥‥‥立のお好きに」



