「叶、これから面白いことが起こる予感がするんだ」


「にゃ~」


「ふふっ、お前もそう思う?」


なぜだか気分がいい。


目的はなくなったけど‥‥‥


もう少し散歩するか。


お、あそこは‥‥‥


暫く走っていると、夜なのにキラキラと明かりがある場所についた。


ここは夜の街、か?


ちょっと行ってみるか。


屋根から降り、気配を消して走る。


子供がこんなところいちゃ駄目だからねぇ。


堂々とは歩けない。


周りを見てみると、酔っぱらってる人が多い。


そして沢山の美人さん。


遊女という感じだろうか?


なるほど、これが江戸時代のキャバクラか。


「なぁ知ってはる?また新選組が来てはるみたいなんよ」


「知ってる知ってる。また吉田屋に飲みにきてはるんやろ?」


お、土方さん達はここに来てるのか。


吉田屋、吉田屋、吉田屋‥‥‥‥


あ、あった。


立派な建物に沢山の人が出入りをしている。


「ああ!?なんだと?俺達は客だぞ!?」


「へぇ、そういわれましても、払うものは払うてもらいませんと」


お、ここでも揉め事か。


本当に江戸時代の人達は血の気が多いな。


「店主、どうかなさいました?」


男と店主が揉めていると、吉田屋の中からそれはもう美しい芸姑さんが‥‥‥


あ、あれ?芸姑?


ん?どっかで見たことのあるような?


‥‥‥‥!!!??!!?


あ、いや、え!?


そういえば声も‥‥‥!?