「お嬢様、到着しました」

「え、ここ!?」



車が止まった場所は学校とは思えないほどの敷地面積!
建物も豪華だった。
周りの生徒たちもリムジンから降りてきて、高級そうなバッグやアクセサリーをつけていた。
…ついていけそうにない。



「どうぞ」

「ありがとうございます…」



高城さんは車のドアを開けてくれた。



「お帰りの時間になりましたら、お迎えに上がりますので」

「わかりました」

「行ってらっしゃいませ」

「行ってきます…」



あたしは制服の裾をギュッと掴んだ。
緊張と不安で胸がいっぱいだった。