朝になり、目が覚める。
…全然眠れなかった。
高城さんが用意してくれた聖櫻学園の制服を身にまとい、一階へ降りる。
「おはようございます。お嬢様」
高城さんが出迎えてくれた。
「「「おはようございます。お嬢様」」」
高城さんの後に続いてメイドと執事たちもお辞儀する。
「お、おはようございます」
「朝食の準備ができています。お急ぎください」
「は、はい」
高城さんは椅子を引いてくれた。
今日の朝食はパンとスープとサラダ。
…ご飯と味噌汁が食べたかったな。
お母さんの味が恋しくなる。
朝食を終え、外に出ると昨日乗った車が用意されていた。
「お乗りください」
「はい…」
何もかも執事やメイド任せ。
どうしても慣れない。
高城さんはいつも通り冷静で表情一つ変えなかった。