静かな朝に、一軒の家の中には階段をかけ上がる音が響いている―。


ドタドタドタドタ!


階段を上がって右の突き当たりにある部屋のドアを開けると

ガチャ


そこには、2つのベッドの上で寝息をたてながらスヤスヤと眠っている二人の男の子がいた


「温(はる)ー!柊(しゅう)ー!起きてー!!」


大声で名前を呼んで、かけている布団をめくった


すぐ体を起こした柊は、あくびをしながら伸びをして


「若葉…おはよ…。」


と言いハンガーに掛けてある制服をとった


一方、なかなか起きない温の体を揺さぶって起こそうとするといきなり左手首を掴まれて


「わぁっ!!」


気付くと、温の腕のなかにいた


「まだ眠い……。」


と言った数秒後には、耳元で寝息が聞こえた


向かいのベッドにいる柊はというと