「進路かぁ」

個室の中で私は声を漏らした。

「うちらにはまだ先だって!」

ぽん、と私の肩を叩く美夜子。

「でも来年は私達も受験生だよ?半年以上先だけど3年生の今頃は─」

と言いかけたところで、

「それよりかっこいい人いっぱいいたね~!」

美夜子に口を挟まれた。

「もう、二言目にはいつもそれなんだから」

苦笑いで返す私をよそに美夜子は今日オープンキャンパスで行った大学で連絡先を交換した相手を見ている。

「でもほんとにいっぱいいたじゃん!ほら!」

と有名なSNS、tomitter(トゥミッタ-)に載せられているらしい写真をこれみよがしに、と向けてきた。