「風魔を探してんだろ?風魔ならさっき猿飛と教室を出ていったぞ」

「……マジで?」

「ああ」

「……」

「……」

「なあ、拓磨くん。俺は思うのです。ここで待っているよりも、楓を迎えに行ったほうがついでに学食に行けて効率的なのではないかと。だから行ってきます!」

「素直に風魔が心配だから探しに行くと言え」


俺は立ち上がると、急いで教室を飛び出した。

……しかし、勢いで飛び出したのはいいものの、二人がどこに行ったかわからならい。

楓と猿飛が行きそうなところか。

ベタかもしれないけど、体育館の裏とか?

それとも空き教室?

……。

あ゛あ゛~!考えてる時間すらも惜しい!

この間にも楓は猿飛と二人っきりなんだ!

楓は俺が守ってるんだ!

楓より弱いけども!