「なんだよ、その哀れむような目は……」 哀れみたくもなるさ。 昔だったとはいえ、仲間だった奴が落ちていくさまは、見てて悲しくなってくる。 そして、もうひとつ。 こいつは絶対に敵に回しちゃならねえ奴を敵に回したんだ。 「朔、みつけた」 男だらけのむさくるしい部屋に似合わない、小鈴を鳴らすような可愛らしい声。 そして、天井から小柄な美少女が現れ、猫のように音をたてず床に着地する。 俺の思った通り、助けに来てくれたのは幼なじみであり俺の専属SPである楓(カエデ)だ。