まあ、礼於が浮気してるのには、私公認の理由があるから、許してるんだよ。
そうじゃなかったら、別れてるわ。
「しぃー。」
私を"しぃ"って呼ぶのは一人しかいない。
「なに?礼於」
我がカレシサマです。
「弁当頂戴。」
おお!四字熟語になった!
―バシッ
「いたっ!なんか今日、叩かれてばっかりなんだけど!」
「しぃ。無視すんな。」
「はーい。お弁当ね。」
私は鞄をゴソゴソと探る。
「はいよ。」
「ありとー。」
そういうと、去っていく礼於。
さっきの女子と食べるんだろう。
そんなことを思いながら私はもうひとつ、さっきのよりも一回り大きいお弁当を取り出して食べる。
「相変わらずよく食うわね。」
「ほほふいへふわぁは」
「飲み込んでから言いなさいよ、汚いわね」
「…ゴクリ……大食いですから。」
汚いばっかり言われると、さすがにへこむぞ!


