片翼の天使



………………………


私はあの少年に

腕を捕まれてた



少年は心配そうに
顔を覗いてきた


「大丈夫か?」



私は気絶仕掛けてたが

少年の声で我に反った

そして


『大丈夫……
君の名前は何?』

その少年は私の手を
弾きながら

少し顔が曇った


「俺に名は無い……」


と呟いた