先に風呂から出た俺は、ソファーに横たわっていた。 そっと、胸に手を当てる。 「まだ、鳴ってんな...」 俺は小さく、ため息をついた。 窓の外を見ると、ポタポタと雨が降り出していた。 頭の中で、日葵のさまざまな表情が、フラッシュバックする。 笑った顔、困った顔、落ち込んだ顔、照れた顔。 それでも、まだなにか、物足りなく感じてしまう。 「もっと、見せろ...」 欲張りな俺は、そう一言つぶやいて、目を閉じた。