そんな幸せオーラで包まれた私は、いつものように家に帰る。


...はずだった。





(ん?誰だ?)




見覚えのある人影が、私の家の前でキョロキョロしている。


サッと電柱の陰に隠れた私は、ジッと目をこらしてみる。




「...小田桐、くん?」



(私に、会いに来たのか?

でも、なんか怪しい...)




すると、しばらく周りをキョロキョロしていた小田桐君は、インターホンも押さずに、サッと私の家に入った。




(な、なぬ~?!

わ、わわ、私の家に、入ったー?!)




驚きのあまり、開いた口が塞がらない私。

振り返った私は、混乱している頭の中を、一旦、整理する。




(ど、どういう事?!

まさか、ストーカー?

それとも...イヤぁーーー!!!


や、やはりこれは、真実を突き止めねば!!)




そう思った私は、猛スピードで家に向かって、家のドアを開けた。




「ど、どこ?」




玄関に、小田桐君の姿はない。




「日葵なの~?」




台所の方から、お母さんの声がする。

私はダッシュでお母さんのもとへ向かう。




「お母さん、誰か家に入ってこなかったですか?!」



「いいえ、誰も来てないけど...


どうしたの? そんなに慌てて。」