☆ゲット・ビッガー☆




「はぁ~...」



「どうしたの?

そんな溜息ついて。」




学校からの帰り道、私のあまりにもでかすぎるため息に、由夏が首をかしげる。




「いやぁ、今日の授業中のこと思い出して、チョットねー...」



「ふ~ん。なんかあったの?」



「それがね、私自分でもおかしいくらい、小田桐君の一つ一つの行動に反応しちゃうんだよね...」



「反応って、どんな風に?」



「その...なんていうか...

緊張?ドキドキ?みたいな。」



「はっ!!」




私の話を聞いていた由夏が、急に目を丸くする。




「なに?どうしたの?!」



「私、気付いちゃったの!!」



「えっ? なになに??」



「ヘッヘ~ン♪」




由夏の小悪魔スイッチとオタクスイッチが、同時にONになる。




「篠原日葵、あなたそれは「恋」よ!!」




私をビシッと人差し指でさした由夏は、ありもしないザマスメガネを、クイッと上げる素振りをした。