「さっき、話せば出るのを許可してくれるって言いましたよね?」
「……でも、俺があんたのメシ作りたい」
しゅんとなる自称大型肉食動物。
言ってるセリフもその表情もなんだか可愛いぞと思ってしまった小鳥は、考えて考えて妥協案を提示した。
「なら…カロンさん、提案があります」
「ん?」
「ご飯は一緒に作りませんか?」
小鳥の提案を聞いて首を横にコテンと傾けるカロン。
「小動物と一緒に?」
「はい」
「ご飯?」
「はい」
「それは…うん。楽しそう」
ちょっと考えてから彼はパアッと顔を輝かせた。
「よし、わかった。んじゃあ今から作り直すか。あんたと一緒に、な」
どうやらお許しが出たらしい。
その気になってくれたカロンにホッとしつつ黒焦げになったオムライスをチラリと見る。
(食べられそうなところだけ…食べようかな)
せっかくカロンが一人で頑張って作ったのだ。
ただ捨てるのは失礼と思い、小鳥はそれも一緒にキッチンへ持っていった。