EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【カロン編】


キョトンとして首を傾げるカロンを小鳥は不安げに見つめた。

「うなされてましたよ。今日だけじゃないです。昨日も、一昨日も…」

うなされている自覚がなかったのか、やや動揺して目を丸くするカロン。

小鳥は彼の服をキュッと握った。

「とっても苦しそうで…ツラそうで…」

「……忘れろ。そんなの俺じゃない」

酷く冷静な声。

どこと無く突き放すような言い方だ。

「何かあったんですか?最近、本当にヒドイから心配で…」

「あんたに関係ない」

明らかに拒絶され、小鳥は少し怖じけづいた。

しかし、ここで引き下がっては何も解決しない。

「…関係なくても、ほっとけません」

「迷惑」

「何か悩み事があるなら遠慮なく話して下さい」

「うるさい」

「人に打ち明けた方が、少しは楽になるかもしれないし…」

「しつこい」

「でもっ…」