「……カロンさん」
「なーに?」
「これは……何でしょうか…?」
「俺から小動物に。愛をこめて」
「こもってません!愛情が全く見えませんよこれ!」
待つこと約一時間。
時間をかけて彼が作ったものは、真っ黒焦げになったわけのわからない物体だった。
「おっかしーな。ちゃんと本見て作ったのに。この“ふわとろ絶品オムライス”ってやつ」
「これオムライスなんですか!?」
見てビックリ、聞いて更にビックリだ。
どうしたらオムライスがここまで悲惨な状態になるのだろうか。
「これじゃ食べれませんよ…。やっぱりご飯は私が作りますから、キッチンへ行かせて下さい」
「えー…ヤダ」
駄々をこねるようにカロンが頬を膨らます。
まるでデッカイ子供の彼を見上げ、小鳥は困り顔で不満を述べた。



