EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【カロン編】


他人を気遣える優しい子、それが本当のカロンのはずだ。


(でも、フェオさんにヒドイこと言ってたよね。来るな!出てけ!って…)


長い監禁生活の果てに優しさを失ってしまったのだろうか。

カロンの矛盾点を真剣に考えていると、突然チビっ子三人組の方からビリビリと布が破けるような音がした。

「えっ……ああ!!」

どうやらやっと効果が切れたらしい。

眠ったままもとの大きさに戻ったカロン達。

やれ一安心なのだが、困ったことが一つ。

「ふ、服!!フェオさん!皆さんの服は!?」

子供サイズの服は彼らの成長と共に無残な布切れと化していた。

半裸に近い三人を直視できず小鳥はフェオドールを見る。

「服……そういえば、拾ってくるのを忘れていた」

「そ、そんな…!!」

もともと着ていた服は広場に放置状態ということらしい。

「どどどうしましょう!」

「落ち着いてマドモアゼル。仕方ないから…俺が取りに行く」