EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【カロン編】



――来んな!!!


一年前と同じサルのぬいぐるみをきつく抱きしめて。


――あんたのせいでおれはこうなったんだ!あんたがおれをつれ出したせいで!!前よりもうごけないっ!!!!


呆気に取られたフェオドールは立ち尽くすしかなかった。

「フェオ、ありがとう」と、「連れ出してくれて嬉しかった」と笑った過去の弟はもういない。


――もう来んなよ。あんたのかおなんか見たくない。……出てけ


何も言えないまま動けずにいる異母兄に向かってカロンは吠える。


――早く出てけ!!!!


やっと足が動いた。

フェオドールが暗い部屋から出てくると、入れ替わるかたちでシャルロットが中へ入っていった。

ジェラルドが来てくれてご機嫌だったのか、フェオドールの存在は無視。

都合がいいと胸を撫で下ろしていたら、フェオドールの耳にこんな声が飛び込んできた。


――あらカロン、ダメじゃない。大声出して喉が壊れたらどうするの?誰ともしゃべらなくていいように猿轡が必要かしら…?