まさか養女だったとは。
小鳥が唖然としている間もフェオドールの話は続く。
「シャルロットを家族として迎え入れた父様は彼女をかなり甘やかして育てたらしい。自分の娘として、目に入れても痛くない程に可愛がっていたようだ」
ここで彼は躊躇うように視線を泳がせた。
そして、言いにくそうに口を開く。
「シャルロットは……父様のことを愛していたらしい。男性として。……けれど、父様は彼女を女性としては見ていなかった。だから俺の母様と結婚したんだ」
マリアンヌが屋敷にやって来てジェラルドの婚約者だと紹介された時、シャルロットの淡い恋心は嫉妬で激しく燃え上がったに違いない。
「俺が生まれて、シャルロットは焦ったんだろうな。好きな相手を自分に振り向かせたくて子供を作った。そうして生まれたのが……カロンだ」
「え…あの、つまり…カロンさんのお父さんは……え?ジェラルドさん?」
混乱する前に確認すればフェオドールは「参った」という表情で頷いた。
「ああ。どこまでも女性には弱いんだ。あの人は。女々しく泣かれて関係を迫られれば養女といえど無下にはできない。……きっとヤる」
自身も似たような性格なので父親の気持ちがわかってしまう。
フェオドールは情けなくて溜息をついた。



