EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【カロン編】



 さて、色々見て回っている途中、再び射的ゲーム前を通りかかった一行。

その時チビっ子カロンの目がキラリと輝いたのを小鳥は見逃さなかった。


(……見てる。カロンさん、またあのぬいぐるみを見てる)


可愛いパンダのぬいぐるみ。

やはり小さくなってもカロンはカロンなのだと納得しつつ、小鳥は一応確認してみた。

「カロンさん、あのぬいぐるみがほしいんですか?」

「っ…!うん」

なぜわかったのかとちょっと驚いてから素直に首を縦に振るカロン。

「ほしい…。きっとウンメイの出会いだ」

頬をポッと赤らめて、これまた大人の時と似たようなセリフを述べる。

「じゃあ、私がとってあげますね!さっきストラップもらったのでお返しです」

「小鳥ちゃん、射的をやるのかい?実銃だけど大丈夫?」

会話を聞いていた静理がすっかり忘れていたことを教えてくれた。

「……だ…いじょうぶ、じゃ……ないかもです」