EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【カロン編】



 勝負事となると燃えるのはクラヴィエ家の血筋だろうか。

「フフッ、いたぶってあげるよ」

「あんたウザイ。ぜったいツブス」

怯えた様子から一変。

白魔の隣でナイフを構えるカロンはすっかりいつものカロンだった。


(ナイフ投げなんて…カロンさん、大丈夫かな?)


様々な点数が書かれた丸い的。

それ目掛けてナイフを三回投げ、合計点を競うこの勝負。

チビっ子カロンをハラハラしながら見守っていると、小鳥の横からルカが話し掛けてきた。

「おれもやりたいなー。お姉さんもやらない?」

「え!私は……」

「おんなのこがナイフもったらダメなんだよ!アブナイもん!」

抱っこされているオーレリアンが手をパタパタさせてアピール。

ということで小鳥は見ているだけとなった。