EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【カロン編】


「ルカとオーレリアンもチビ化したね。ハハッ、可愛いじゃん」

白魔の声に振り向けば、確かにルカとオーレリアンも子供になっていた。

ルカはカロンと同じく七歳か八歳くらいに見えるが、オーレリアンは更に小さい幼稚園児姿だ。

二人ともカロン同様、自分達が着ていた服に埋もれて、ひょっこり顔を出している。


「これは、一体…」


唖然となる静理の横で、フェオドールは箱の商品説明を読み上げた。

「商品名《子供にもどーる》。このお菓子を食べると一定の時間、子供に戻ります。ご注意下さい…………ふざけるな」

グシャッと菓子箱を潰してからキッと氷河を睨む。

「まさかそんな菓子だったとはな。驚きだ」

冷静に感想を述べてから氷河はあることを思い付いた。

「……月那」

「はい、何ですか?氷河さま」

「お前も食べてみないか?」

「えっ………」

きっかり三秒固まってから月那が涙目になる。


「氷河さまの……氷河さまのロリコ~ン!!千夜さまぁああっ助けてぇー!!」

「お、おい待て!月那!」

走って逃げ出した月那を追いかけるべく、氷河も駆け出した。