EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【カロン編】


氷河にとっても予想外な事態に、全員が首を捻る。

と、不意にフェオドールが小鳥へ近づいた。

「マドモアゼル、菓子の箱を見せてくれ」

「あ、はい!」

カロンが持っている箱を小鳥から受け取り、フェオドールが箱の裏側を見て商品説明を読もうとした、丁度その時。


「きゃあっ!?カロンさん!?」


小鳥の悲鳴を聞いてフェオドールは箱から顔を上げた。

「どうした、マドモアゼル」

「カロンさんが……カロンさんが…!」

うずくまっているカロンを見ると、そこには…。


「カロンさんが、小さくなっちゃいました…!」


「え……」


小学校低学年くらいの姿をしたカロンがいた。

「カロン…なのか…?」

状況が理解できずにフェオドールが問い掛けるが、カロンは無反応。

目をパチパチと瞬かせ、ポカンとした表情で大人サイズの服に埋もれている。