「信用できない相手からのプレゼントは飼い主の俺が責任持って毒味しないとな」
そう言って箱を開けると、カロンは飴玉サイズの白い物体を口に放り込んだ。
「失礼な奴だな、猫男。俺が毒を盛ってその人間を殺したところで、何のメリットもないことがわからないのか?」
「んむ……うん。意外と美味いなこれ」
「聞けっ!」
華麗にスルーされて怒鳴るも、カロンは無視を続けてモグモグ食べる。
「飴じゃないの?」
ルカが興味を示したようだ。
カロンが持つ菓子箱の中を覗き込む。
「飴じゃない。噛める」
「一個いい?」
まだまだあるのでルカも一つ摘み、口の中へ。
「ん……血の味でもないか。これなら小鳥も大丈夫だと思うよ」
「そうですか?なら私も一つ…」
「マズそう。やめときなよ」
嬉しげな表情でお菓子へ手を伸ばす小鳥とは反対に、オーレリアンが顔をしかめる。
「マズくないって。ほら、オーレリアンも食ってみなよ」
「んぐっ…!」
ルカに無理矢理食べさせられ、オーレリアンはむせそうになった。



