チョコチップクッキーを一枚つまみ、小鳥の口元へ持っていく。
「ほら、あーん」
「えっ、ちょ…!」
「ほらほら。あーん」
顔を覗き込んでくるカロンが口を開けるよう目で命令してくる。
「じ、自分で食べます!」
羞恥心の限界でカロンの膝から降りようとした小鳥。
しかし直ぐさま腰を強く抱えられ、動きを封じられてしまった。
「こーら。逃げられるなんて思うなよ?」
楽しそうに、けれどどこか意地悪げに口角をつり上げるカロン。
モジモジしながら俯いていた小鳥だったが、ついに観念して口を開けた。
――パクリ、モグモグモグ…
「どう?美味い?」
「ん……美味しい、です」
甘いチョコの味が口の中に広がる。
「そ?良かったな。んじゃあ、もう一枚いっとくか」
「あの!今度は自分で…!」
「遠慮すんなって」
『ヨッ!ラブラブ~』
「クマちゃん黙って!」



