(あ……だからカロンさん、ここにいるんだ…)
わざわざ来てくれるとは思わなかったため焦ってルカに電話した自分を小鳥は恥じた。
(カロンさんを信じて大人しく待っていれば良かったんだね…。こうなったのは自業自得、か…)
一度、心を落ち着かすように深呼吸をしてからカロンを見上げる。
「ごめんなさい。カロンさんが来てくれるなんて思わなくて…。ルカくんを頼りました…」
「それで?反省してる?」
「はい…」
「なら誓いなよ。二度と黙って居なくならないって。誓えたらこの足枷、外してやる」
「誓、い…?」
「ああ、誓え。俺に…あんたを信じさせてくれ。……頼むから」
縋るような声。
冷たかったカロンの瞳に不安げな色が宿る。
(誓ってしまったら、たぶん…自由はなくなってしまう。そんなのは嫌……だけど)
なぜだか、今ここで拒否したらカロンが泣いてしまいそうで。
(突き放すなんて、できない…!)



