EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【カロン編】


「カロンさん!?どうして、ここに…!?」

一瞬、小鳥はルカが連絡したのだろうかと考えたが、見ればルカも驚いて目を丸くしている。

どうやら違うようだ。


「………なんで?」


カロンの低い声が響いた。


「なんで…勝手に部屋から出たんだ…?」


落ち着いた口調だが、かもし出す雰囲気は爆発寸前の爆弾のようだ。

「あ……その…」

怯える小鳥に近づき、冷たい目で見下ろすカロン。

「しかもルカと一緒にいるとか……マジ不愉快なんだけど」

腕をグイと引っ張られ、小鳥は強制的に椅子から立たされた。

「来いよ。部屋に戻るぞ」

「痛っ…!」

「おいカロン!やめろよ!」

「小動物の管理は俺がする。ルカはしゃしゃり出てくんな。ウゼー」

弟に奪われないよう小鳥を腕の中に引き寄せる。

「ほら、行くぞ」

そのまま小鳥は監禁部屋に連れ戻された。