いきなりお腹を捲り上げられた。

先程紫音に噛まれた傷が露わになる。

「この噛み方……うちの馬鹿じゃないね。浮気すんのも大概にしなよ家畜」

「う、浮気じゃないです!」

「ハッ、どうだか。お前のここには……これでも貼っとけば」

ポイッと何かを投げて寄越したオーレリアン。

小鳥は反射的にそれをキャッチした。

「絆創膏…?」

一枚の絆創膏。

絵柄は可愛らしいウサギさんだ。

「……ウサギさんの、絆創膏…」

オーレリアンならシンプルなものを持っていそうだったので思わず凝視してしまう。

「何?いらないなら返せよ」

「い、いります!ありがとうございます!」

ペリッと剥がして早速お腹に貼っていると、カロンがうらやましそうな目で見てきた。

「いいな、それ。俺も欲しい」

「お前はどこも怪我してないだろ」

「可愛いから気に入った。一枚ちょーだい?」

「気色悪い声出すな。あっち行け」

カロンをシッシと追い払いつつオーレリアンは輸血の準備を始めたのだった。