EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【カロン編】


「小鳥ぃいい!!!!」

大声と同時に凄まじい音が響いて、部屋の扉が外側から吹っ飛ばされた。

外れた扉が床に倒れるのを呆気に取られて眺める紫音と小鳥。

「なっ……デカブツ!」

「カロン、さん…!」

壊れた出入口から怒りの形相で入って来たのはもちろんカロンだ。

拳を握っている様子からして、扉にはグーパンチをお見舞いしたのだろう。

「ちぇ、鬼に見つかっちゃったか。なんでここがわかったの?」

「……小鳥の血臭がした…。あんたまさか、吸ったのか…?」

カロンはベッドに押し倒されている小鳥と、覆いかぶさっている紫音を探るように見た。

「もちろん、味見したよ。この人間なかなかいいね。ボクのペットにしてあげるから、ちょうだい?」

「ふざけんな!!そいつは俺の女だ!!」


(カロンさん…!俺の…“女”って…!)


少し前のカロンなら俺の「ペット」と言っていただろう。

ほんのちょっとの変化だが、小鳥は嬉しくて涙をこぼした。