EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【カロン編】



 しっかり勉強した成果が発揮されたのか、教室内にてルカは返却されたテストを目にし喜んだ。

「やった!今回は全教科平均超えた!」

その隣でカロンは渋い顔。

「………くそ。静理、後でぶっ殺す」

「そんな怒るなって。自業自得だろそれ」

途中から解答欄がズレてしまったカロンは静理の歴史だけ悲惨な点数に。

「正しい欄に書いてあったら正解だったよ。惜しかったね」

さすがに静理も可哀相に思ったのか、励ますようにカロンの肩を叩いた。

「もういい。テスト終わって学校長期休暇だし。小動物と遊びまくってやる」

これから約一ヶ月、地上でいうところの「夏休み」に突入する地下世界。

そんなわけで、カロンは仕事の予定を確認し、空いている日に小鳥とのデートを入れていった。

「まずはどこ行くか…。あ、そうだ。あれ欲しいからあそこ行こ。付き合ってもらうぜ小動物」

一人で予定を立てながらカロンは楽しそうに笑った。