カロンが小鳥にペット解放宣言をした同日、白魔は学校にて例の女子生徒をまた空き教室に呼び出した。
「白魔さまぁ…ごめんなさぁい…」
椅子に座る白魔の足元に跪き、必死になって甘い声を出すカロンの「元カノ」。
「それは、何に対しての謝罪なのさ。言ってごらん」
白魔の冷たい目が彼女を見下す。
その眼差しに心地好さを覚えてゾクリと背筋を震わせると、女子生徒は白魔の組まれた足に抱き着き頬を擦りつけた。
「カロン様をとりこにできませんでしたぁ…。おゆるしくだ…っあう!!」
顔を蹴られ、痛みに呻く。
「君さ、カロンに抱かれてイイ思いしたんだよね?自分の欲は満たしておきながらご主人様である僕に何も利益をもたらせなかったなんて…。ねえ、赦されると思う?」
白魔は椅子から立ち上がると近くの窓を開けた。
「君がカロンを落とせる玉じゃないことくらいわかってたけどさ。僕にとっては一番無意味でつまらないシナリオに転んじゃったから面白くないんだよ」



