「はあ?勘違いしてたのは誰さ。知ってるよ?君が、自分は母親に愛されてるって勘違いしてたこと。あんなふうに酷く監禁されて本当に愛されてるとか思ってたなんて、笑っちゃうね。憐れな子供だよ。君も僕と同類さ」
「言わせておけばっ…!」
カロンが拳を握り締めたのを一瞥し、白魔は冷めた視線を送る。
「だからこそ、小鳥の愛を得ているのに信じない君がムカつく」
吐き捨てるような口調には羨望も含まれていた。
「カロン。試しにさ、わざと鳥籠のドアを開けといてみなよ。きっと小鳥は出て行かないよ」
「っ……出て行くに決まってんだろ。開いてんのに出て行かないとか…馬鹿かよ」
「馬鹿なんじゃない?恋は人を愚かにするからね。僕はそんな愚かなプリマドンナも大好きだよ。君は?嫌い?嫌いとか言わせないよ?言うならこの場で殺してあげる」
狂気じみた表情から白魔の本気を悟り、カロンは小さな声でこう答えた。
「……キライ……じゃない」
「ふふっ、いい子」
笑顔になってから改まる。
白魔はナイフを仕舞った。



