ルカが来た道をビシッと指差すが、カロンは呆れて大きく息を吐き出すだけだった。
「あんなのほっとけよ。彼女なんてフィアンセよりランク低いだろ?」
「けど…」
まだ納得いかない表情をするルカ。
カロンは面倒になる前にハッキリ言った。
「本気で好きなわけじゃねーし。いずれ別れるから気にすんな」
このセリフにフェオドールが無表情で反応する。
「……カロン、世の中のマドモアゼルに対しての接し方が酷くないか?そんな子に育てた覚えはないんだが」
「フェオに育てられた覚えもねーよ。つか人のこと言えんのか?あんたも相当な女ったらしじゃね?しかも飽きたらポイ」
「人聞きの悪い。客観的視点と主観的視点は違う」
「はいストップ。そこまで」
長くなりそうな嫌みの応酬をにこやかな笑顔でぶった切る静理。
まだカロンの腕に絡んでいるムチをちょっと引っ張りながら、彼はルカに向き直った。
「ルカ、カロンはこう言っているけれど、どうかな?納得できたかい?」
「……1%でもカロンに恋心があるなら…俺がどうこう言うのは野暮だよな…。でもこれだけは言いたい」
ルカは怯むことなくカロンを見上げる。
「小鳥を泣かしたらぶっ飛ばす」
「ああ、いいぜ。そん時はぶっ飛ばされてやるよ」
「おい!ぶっ飛ばされないように努力しろよ!?そういう意味だからな!?」



