悩んだあげくルカはチラッと小鳥を見遣る。
「……小鳥は、どっちが好き?」
「どっちも好きですよ。でも今は蜂蜜の気分なので、私はこっちにします」
「なら俺も!はちみつ、で……」
ルカはなぜか照れながら、同じものを欲しがった。
「わかりました。蜂蜜ですね」
ルカと自分の分のパンをトースターで焼く。
焼き上がったトーストに小鳥がバターを塗って蜂蜜をかけていると、ルカがおずおずと話を切り出した。
「あのさ……今度の日曜日、予定がなければ……俺と遊びに行かない?地上に」
「地上……?」
「そう。地上。俺、その時だけまた今みたいに人間になるからさ。昼間に小鳥と地上を歩いてみたいんだ」
明るい太陽の下、ルカと並んで町を歩く。
そんな光景を想像して、小鳥はドキドキした。
叶ったなら素晴らしいに違いない。
「私も、ルカくんと地上に行きたいです。あ、でも薬を使ったらまた牙が抜けちゃいますよ?」
「うん、まあ、あれは正直、二度も経験したくないけど……小鳥と一緒に遊びに行く方が、大事だから」
牙の一本や二本、好きな子と地上デートするためならば何度抜け落ちたって構わないと思うルカだった。
「それじゃあ、決まりな!今度の日曜日」
「はい、楽しみです」



