「ちょっと待ってて下さい。すぐ準備しますね。ご飯はもう炊いてあるので、味噌汁とおかずを……」
「手伝うよ!俺にできることないかな?」
流し台の前に立つ小鳥の隣に、ルカもやって来る。
この場所でルカと二人きりになると、小鳥はここでルカにキスされたことを思い出し顔を火照らせた。
オーレリアンに噛まれた首筋の牙痕を、夢中でルカにキスされた、あの時。
「だ、大丈夫ですよ!ルカくんは、座って待ってて下さい……!」
プイとそっぽを向いてしまう小鳥に、ルカはムッとした。
そして子供っぽい行動に出る。
「ヤダ。俺ここにいるから。ずっとくっついてる」
宣言通り、ピトッと小鳥の背後にくっつき、ルカは腕を小鳥の腰に回した。
(る、ルカくん!?)
こんな至近距離でひっつき虫状態では胸のドキドキがうるさくて料理なんてできやしない。
小鳥は観念した。
「な、なら……じゃ、じゃがいも!じゃがいもの皮むき、お願いします!」
「オッケー、任せて」
小鳥から離れ、じゃがいもと包丁を用意するルカ。
ほぉと吐息をこぼして小鳥は落ち着いたが、ほんの少しだけ寂しくも感じたのだった。



