「もしかしてルカ、私の薬を飲んだのかい?」
「薬……?あっ!あれってやっぱり血液じゃなかったのか!」
「なるほどなるほど。飲んだんだね。なら安心しなさい。君の牙はまたすぐ、にょきっと生えてくるから」
「どういうことだよ!」
「……牙を生え変わらせる薬、なのか?」
パニック状態のルカと、困惑顔で首を傾げるフェオドール。
そんな息子達を前にして、空の小ビンを手に取ったジェラルドがニヤリと笑う。
「この薬はね、闇人を人間に変える薬なんだ」
薬の正体を聞いた瞬間、ルカとフェオドールは唖然として固まった。
「まあ、もう少し正確に言うとだね。闇人を二十四時間だけ人間に変えてしまう夢のような薬!なのだよ。だから牙がポロリしてしまっても、二十四時間後にはまた元通りに生えてくるから大丈夫さ」
「いや待って。なんも大丈夫じゃない気がするんだけど。えっ、嘘だろ人間?今俺、人間なの!?」
「その通り。ルカ、君は今、人間だ」
目を丸くしながら自分の頬を片手でギュッと摘むルカ。
普通に痛いので夢ではないと納得した。



