呆れつつ机の上のゴチャゴチャを眺めていると、ルカはある物に目を留めた。
赤黒い液体の入った小ビンが数本、置いてある。
「これ何かな?血液っぽいけど。ブラッディーセラーに新しく並べるやつ?」
「……わからない。試供品、と言っていたような気がする」
「気がするって……フェオ、眠くて父さんの説明テキトーに聞き流してただろ?」
「…………」
フェオドールが無言になった。
どうやら図星らしい。
そんな兄はさておき、ルカは小ビンの一つに手を伸ばす。
「試供品なら俺が飲んでも大丈夫かな。新しい商品がどんな味か気になるし、一つ貰おっと」
「ルカ、勝手なことは……」
「一つくらい平気っしょ。まだあるし」
小ビンの蓋を開けてゴクリと一口。
ルカは首を傾げた。
「あれ?味、しない……?」
ゴクゴクと、続けて飲んでみる。
結局ルカは小ビンを一本飲み干した。
「んー……」
飲み終わって微妙な表情。
感想を言わないルカに、フェオドールが尋ねる。
「……どうだった?」



