「パーティーの時に、チラッと見ました。軍学校でも、会いましたよね」
軍学校。
その言葉を耳にして小鳥の記憶があの日に巻き戻される。
「あ!階段で……!」
「そうです。階段で。貴女は氷河と一緒にいました」
小鳥が軍学校に連れて行かれた時、螺旋階段の途中で出会った。
(氷河さんが、レオって呼んでた……あの人だ!)
あの時のレオは軍服を着ていたが、今はその堅苦しい上着を脱いでいる。
見た目だけなら、どこにでもいそうな青年だ。
「ちょっと待った!レオって軍学校の生徒だったのか!?」
「ルカくん、知り合いじゃないんですか……?」
「いや、その……知り合いは知り合いだけど、お互いの個人的なことを深く突っ込んだり、話したりしたことなかったから……レオの苗字も知らないし」
「そうでしたね。ここでしか会いませんから、ルカとは趣味の話ばかりで……無駄な詮索をしない。それがとても楽で心地好かったです」



