白魔は状況を楽しむように笑ってから小鳥に囁く。
「でも、やっぱり見返りが欲しいな。僕のプリマドンナ、君が僕にキスしてくれたら良いよ。もちろん、唇にね」
「えっ!?」
「はぁ!?」
驚いたのは小鳥だけではなかった。
ルカにも聞こえたのか、目を丸くして固まっている。
(わ、私が、キス……!?しかも、白魔さんの唇に……!?)
白魔の注文に小鳥の顔が熱くなる。
「できない?」
からかうように尋ねられ、小鳥はビクリと震えた。
(怖い、けど……私のキスなんかで、白魔さんが言う通りにしてくれるなら……)
それに、ルカのためならば頑張れる。
小鳥は白魔を見上げて少しだけ顔を近づけた。
そのままキスをしようとしてーー。
「やめろ!!」
すかさずルカの手が割り込む。
「むぐっ」
小鳥の口はルカの手の平に覆われ、塞がれた。
そのままルカに体を引き寄せられる。
(ルカくんの手が、口に……!く、唇に、当たって)
なぜだかそれだけのことに、小鳥はすごくドキドキした。



