「エレベーターが動かないんだよ。外に買い物に行こうとしたらこれだ」
「エレベーター?故障しちゃったんですか!?」
「みたい。まあ、前にも似たようなことあったし、その時もルカがイジってどうにかなったから、そんなに大事じゃないだろうけど」
この屋敷から外出するには必ずエレベーターを使う。
他に外へ出る手段はないため、それが壊れたら大変だ。
「ルカくん!ルカくんを探しましょう!」
「だからさっきからそう言ってるだろ頭悪いな」
その時、丁度廊下の奥からコツコツと足音がして、フェオドールがやって来た。
信頼できる兄の姿を見つけ、オーレリアンが直様呼び掛ける。
「あ、兄様!ルカがどこにいるか知らない?」
「ルカ?……ルカなら、コンピュータ室じゃないか?セキュリティーシステムのチェックをすると言っていたが」
「そこも見たけど、いなかった」
「そうか……」
それ以外、フェオドールに心当たりはないらしい。
憂鬱げな溜息をつく末っ子にフェオドールは首を傾げる。



