出掛ける前に大人ルカを見ていたカロンは、特に驚きもせずポンポンと会話を続ける。
不意に、カロンが小鳥へと視線を移した。
「あ、そうだ。小動物にこれあげる」
ゴソゴソと服のポケットから何かを取り出し、小鳥に手渡すカロン。
それは、中が透けて見える可愛い小袋に入ったクッキーだった。
「クッキー!?お菓子屋さん、あるんですか?」
「んー、まあ、菓子屋といえば菓子屋だな。気になるなら行ってみれば?あっちにあるぜ」
「はいっ。あ、でもこれ、私がもらっちゃって良いんですか?カロンさんが買ったんじゃ……」
「それ、おまけでくれたやつ。俺は血の方が良いから、あんたが食べて。それと……ほい。ルカにはこれやるよ。お忍び芸能人必須アイテム」
今度はルカに黒のサングラスを押し付ける。
流れで受け取ったものの、必要性を感じないルカは困った。
「いらねぇし」
「つけとけよー。無自覚だろうが、あんたさっきから肉食系姉ちゃんズにロックオンされてんぞー」
「嘘だろ!?何でだよ!?」
「顔面のせいじゃね?それしかないだろ。逆ナン防止に使ってみれば?」
言われてルカが、スチャッとサングラスをかけてみる。
「どうかな?」
「あー……そうだな。良いんだけどダメ、みたいな?」
「どっちだよ!!」
(ルカくん、サングラスしててもカッコイイ!)
目元を隠してもイケメンレベルが全く下がっていない。
似合っているが逆ナン防止にはあまり意味が無さそうだ。
結局ルカはサングラスを外した。



