さて、創世祭といえば、地下世界の闇人達が一年の中で一番大切にしているお祭りである。
それぞれの街によって多少の違いはあれど、基本的に広場でのどんちゃん騒ぎがメインだ。
小鳥とルカも広場に向かって歩きながら、周りの建物に飾られた美しく輝くイルミネーションを楽しんだ。
「すごい……こんなにキラキラさせるんだね」
普段の薄暗い通りを知っているので別世界に思える。
青白い光から、徐々にオレンジ色へと変わる歩道の先には広場が見えた。
「この日だけはやっぱり明るくするんだよ。その方がみんなテンション上がるから」
美しさよりテンションの問題か。
小鳥がクスッと笑えばルカもつられて微笑む。
そのまま二人は闇人達で賑わう広場の中心、野外ステージの側までやって来た。
「あ、演奏してんのフェオだ」
ガヤガヤと多くの人の話し声で周りは騒がしいが、ステージの上では一人、フェオドールがヴァイオリンを奏でている。
そのせいか、ステージの目の前には女性が大勢集まっていた。
「フェオがいるってことは、どっかにオーレリアンもいるな。フェオの演奏終わったら秒で帰りそうだけど」
「あそこ、白魔さんもいるね。フェオさんを待ってるのかな?」
「待ってるなら二人でこのあと合わせるんじゃない?休みの日なのに仕事とか……白魔の奴、今絶対不機嫌だろうなぁ……」
近づきたくない。
ルカが嫌そうな顔をする。



