そして就寝前。
ルカとカロンは自分の部屋から居間まで、ガラガラとキャスター付きのマイ柩を転がしてきた。
「ルカ、親父は誘った?」
「うん。けど、これから用があってちょっと出掛けるから、先に寝てろって」
「ほー。怪しいな。どっかに愛人いそう」
そんな会話をしつつ、居間に柩のベッドを運び入れる。
フェオドールも約束通り自分の寝床を押してやって来た。
居間に柩が三つ並ぶ。
これがクラヴィエ家の雑魚寝だ。
そして、その光景を見て小鳥は目を丸くした。
「ベッド、動かせるんですね……!」
知らなかった。
なら自分の柩も動くだろうか。
今まで動かそうと試したことがなかったのでわからない。
「小鳥も持ってきなよ。あ、手伝おうか?」
「大丈夫ですよ。部屋に行ってきますね」
そう言って自分の部屋の柩ベッドを取りに行った小鳥だったが。
「ダメです、ルカくん!動きません……!」
悲しいかな、押しても引いてもびくともしなかった。



