EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【ルカ編】


何やら一人で顔を赤くしたり青くしたりしているルカ。

小鳥はどう会話を続ければいいものかわからなくなり、ルカの独り言には触れないでおいた。

それよりも、だ。


(可愛いって、言われた……)


思い返して頬が熱くなる。

時折吹く風が頬に心地好い。

やがて駅前の商店街に入り、少しずつ人が増えてきた。

「ルカくん、もうすぐ駅前の広場です」

「ん?なんか、音楽が聞こえる。結構うるさいな。広場でライブでもやってんの?」

それは小鳥の耳にも聞こえた。

気になった二人が広場へ向かうと、そこでは丁度ロックバンドの生演奏が行われている最中だった。

日曜日ならではのイベントだろう。

普段何もない広場に人が立ち止まることはほとんどないのだが、今日は音楽イベントの観客が大勢いてかなり混雑していた。

この人混みを見て、ルカが目をキラキラさせる。

「おおっ、すっげぇ……!ホントにいっぱいいる!これ全員人間だよな!?」

「人間しか、いないはずですけど……」

もしかしたらルカみたいな例外がいるかもしれない。

小鳥は力強く頷けなかった。