彼女が小鳥の料理を作ってくれた時にランベルトから紹介され、日本語が達者ということもあり客人二人のお世話役となった。
「朝の六時?うわ…移動するのに最悪」
「ご安心下さい。このような事態に備えて日傘の用意がございます」
どこからともなくサッと黒い日傘を持って来た優秀な召使エマ。
白魔が感心していると、ダイニングの方にいたランベルトが元気良くやって来た。
「グーテンモルゲン!!おやおや?ホワイト・デビルはエマと浮気中かい?ならば寂しかろうリトル・バード!ワタシの胸におい――」
「変態はお帰り下さい」
ゴスッと日傘をご主人の腹に入れる。
ランベルトは変な奇声を発して撃退された。
「大丈夫でしたか?小鳥様」
「は、はい。ありがとうございます」
お礼を言うとエマは一瞬だけ柔らかく微笑んだ。
「では座席の方へお戻り下さい。着陸時は危険ですのでシートベルトをお忘れなく」
ランベルトをズルズルと引っ張って席へ向かう。
そんなエマに小鳥と白魔も従った。



