確かに良く通る声だし、迫力もある。
歌ったら凄そうだ。
小鳥がランベルトの歌う場面を想像していると、真剣な顔をした白魔がこう言った。
「けど気をつけてね小鳥。どんなに声が良くて歌が最高でも、中身はただのエロオヤジだから」
「え……オヤジなんですか?」
「オヤジさ!見た目は若いけど何百年も生きてるんだ。歳は僕の父上とあんまり変わらないよ」
グッと拳を握る白魔。
「それなのに…早速君に目をつけるなんてっ……嗚呼、油断できない!」
「白魔さんこそ…気をつけて下さいね。その…よ、夜這いとか…言ってましたし」
「ああ、平気さ。来たらボコボコにするから。それより僕のプリマドンナが襲われないか…心配で堪らないよ」
アメジストの瞳が小鳥をうかがうように見つめる。
「……ねえ、今日は一緒に寝よう?」
「えっ!?」
「夫婦になったのに、君はまだ自分の部屋で寝起きしてるじゃないか。あいつがいる間くらい僕と寝てよ」
「それは…その…」
「何もしないからさ。お願い」
「ううっ…」
確信犯なのか、首を傾げて上目遣いの「お願い」をしてくる夫に小鳥は負けた。



