「だってー、日本のホテルって狭いんだもーん。足が長いワタシにはちょっと…」
「スイートにでも泊まればいい話じゃないか!金持ちなんだから!」
「そんなことしたらキミを夜這いするの面倒じゃないか!」
「本音はそっちか。男色野郎」
「いやいやワタシは両方いけるタイプだから、可愛いキミと可愛いキミの奥さんまとめてワタシのものに…」
「ふざけんな!!!!!」
とうとうキレた白魔は小鳥の手を取りサロンの扉に手を掛けた。
「もういい。勝手に泊まれば。客室はその辺。僕は案内しないから。じゃあね。行こう、小鳥」
「え、白魔さん…!?」
そして廊下へ飛び出した二人だったが、出たところでなぜか静理と鉢合わせすることに。
「あ、白魔。ダンクラート様はいらっしゃったのかい?」
「えっ…静理!?なんでいるのさ!今日は仕事だって…!」
「うっかり資料を忘れてしまってね。取りに戻ったんだ。またすぐに出るよ」
忙しそうな静理だが、面倒なことは弟に押し付けろと白魔の心に住む小悪魔が囁いた。
「じゃあついでに、あれの案内頼むよ。客室に閉じ込めといて」
「え?誰のこ――」
「おお!!サイレント・ジャスティス!!」
サロンから現れた客を目にして、静理の表情が固まる。
「………ああ…。彼」
納得した次男は爽やかな笑顔を作った。
「久しぶりだね。ランベルト。前から思っていたけれど、どうしてジャスティスなのかな?サイレント・リーズンの方があってないかい?」
ナチュラルに会話を始めた静理を確認してから白魔が小鳥の手を引っ張る。
「さ、ここは静理に任せて」
いったん退散しよう。
二人は白魔の部屋に逃げ込んだ。



