それから白魔は小鳥に向き直った。
「ごめんね、僕のプリマドンナ。こんな奇人の案内なんかさせて」
「あ、いえ…!」
「ホワイト・デビル、そこのフロイラインを紹介してくれたまえ。ワタシの好みだから」
フロイライン(お嬢さん)と言って小鳥をジッと見つめるランベルトの瞳に、当然白魔は苛立ちを覚える。
「ふざけるのもいい加減にしなよ。しかもフロイラインとか、もう死語だし」
「良いんだよ。ワタシは死後の世界を生きているからね!あ、今上手いこと言った」
自分で言って自分で笑っている彼に対し、白魔は疲れた表情をした。
「ハァ…はいはい、そうだね。確かに君は黄泉帰りだよ」
そして小鳥の肩を守るように抱く。
「いい?この子は小鳥・クラヴィエ。僕の妻だから」
「小鳥です」
白魔の紹介に合わせてペこりと頭を下げる。
すると…。
「こ、とり…?おおっ!リトル・バード!!」
「え…?」
「マジで還れ土に」
冷めた目の白魔など気にもせず奇人の自己紹介が始まった。
「ワタシはランベルト・ライヒナーム。敬意をこめてランランと呼ぶことを許そう」
「ラ…ランラン、さん…?」
「ダンケ!リトル・バード!」
「……敬意の意味、履き違えてない?まあいいか」



