お前の女のせい、と指摘され白魔の眼差しが鋭いものに変わる。
「それ、どういう意味?どうして僕のプリマドンナが関係あるの?」
八つ裂きにされそうな殺気をビシビシと感じながらも怯む様子を見せないところは流石軍人の卵。
氷河は平然と今の状況を語った。
「小鳥・クラヴィエの買い物に付き合わされているんだ。あの女は今、月那と一緒にそこの店にいる」
そこ、と示された店を見て白魔が珍しく目を点にする。
「ランジェリーショップ…?」
「月那に選ぶのを手伝って欲しいそうだ。全く…お前と一緒に行けばいいものを」
独り言のような氷河の文句を聞いた瞬間、白魔は肩を震わせて小さく笑い始めた。
「ふ…ふふっ」
「何がおかしい」
「いや……フフ。小鳥、僕の言ったこと気にして…ハハッ、そっか…嬉しいな」
笑いが止まらず涙目になっている白魔を横目に氷河は呆れる。
「お前、自分の女に対して失礼じゃないか?笑い過ぎだろう」
「いやゴメン。嬉しいんだよ、本当に」
「……まさかこうなった原因はお前か?」
「うん。そうだね。多分、色気がイマイチって言っちゃったの気にしてるんだろうな。ふふ、可愛い」



